引っ越しとなると一番めんどうなのが書籍だ。小さめのダンボール十箱になった。箱詰めするうち、処分しようかどうしようかと迷う本が出てくる。最初のうちはちゃんと考えるがそのうち適当になる。前に引っ越ししてから一度も開いてない本がある。ただのゴミに思えてくる。しかし、少し冷静にふり返ると、読んだ当時の思い出がたくさんつまっていることに気づく。そうなると迷う。
それでも全部は持っていけない。いけないということはないのだが、取捨、選択は避けがたい。引っ越しなのだから。
今回、改めて気づいたのは本ではなくてCDだ。
整理をしていると、CDに関してはここ十年来持っているものは殆ど増えていなかった。買ったものは二十枚にも満たないだろう。それ以外には、CD-Rがごちゃごちゃとあった。音声データを焼いたやつだ。これらは、焼いてから聴いたものなんてほぼない。パソコンのHDDにも入れているから、聴くとしてもそっち経由だ。
CDケースの中で埃をかぶっているそれらを、今回思いっきり捨てた。何のためらいもなく捨てて、捨てて、片端からゴミ袋に入れて捨てまくった。
引っ越しという局面を迎えると、自分にとって何が大事なのかはっきり解るようになる。焼いた音声データは、完全にゴミである。HDDに記録したデータもほんとはそれに近い。ただ、物理的に部屋の中に無いので意識にのぼらないだけだ
聴きたいものは、買ったほうがよい。買った商品は、部屋のスペースを占め、持ち主はその遣り繰りに悩む時間を持つことができる。それを持つことで持ち主は人生の時間を費消し、それだけ人生をふり返る。自分の人生を
CD-Rは、糞だ!!